碧落 - 今井麻美 (いまい あさみ)
词:マチゲリータ
曲:マチゲリータ
柔らかく滲んだ
墨の色が水の中へ溶けて
行く様に消えて
しまいたいと願いながら
残り香を抱いては
もう戻れぬ日々を
想い涙しては
淋しさに打ち震える
遠く遠くへと消える
認めた手紙は何処へ
宛名のない文字の端で
こゝろ殺すのは愛しているから
震える指先で何度も
綴れば紅く流れる
白景に映える
その色彩だけが温かく
色褪せた思ひ出が霞む
陽溜りの中
紺碧の彼方へと飛んだ紙飛行機
畳なわる弱い声は鉛の壁に軋んだ
昔日に置き去りになった
優しい微笑みは
ここでずっと咲いている
遠く遠くへと消える
認めた手紙は何処へ
宛名のない文字の端で
こゝろ殺すのは愛しているから
あなたの言葉が私の筆を走らせて
思いの丈を綴らせる
あゝ碧さの中で
砕け散る枯れた言の葉
碧落の中へと消えて行く