銀河鉄道の夜-星めぐりの歌- - V.A.

故郷を遠く離れ

振り返る幼き日々

遥かに霞む島影

懐かしき我が家

いつかまた巡り会える

恋し友よ初恋よ

老いしこの胸の果ての

忘れがたき人

星空を覚えている

降りしきる銀河の音

本当の幸いは

どこにあるのだろう

赤い目玉の蠍

広げた鷲の翼

青い目玉の子犬

光の蛇のとぐろ

オリオンは高く歌い

露と霜とを落とす

アンドロメダの雲は

魚の口の形

大熊の足を北に

五つ伸ばした所

小熊の額の上は

空の巡りの目当て

いつかまた巡り会える

恋し友よ初恋よ

老いしこの胸の果ての

忘れがたき人

小さく君の名を呼ぶ

既に君は韃靼の

地平に沈む夕日に

巡り会えただろうか

故郷は記憶の果て

微かに綻びつあり

慣れど思い出は尽きぬ

銀河鉄道の夜

故郷を遠く離れ

振り返る幼き日々

遥かに霞む島影

懐かしき我が家

星空を覚えている

降りしきる銀河の音

本当の幸いは

どこにあるのだろう

故郷は記憶の果て

微かに綻びつあり

慣れど思い出は尽きぬ

銀河鉄道の夜